山田詠美さんという作家がいる。
私はこの人の書いたものが大好きだ。
ある雑誌の巻頭で毎回コラムを書いている。

山田詠美といえばけっこうぶっ飛んだ内容の小説もあるし、際どい描写なども多い。
しかし、やはりプロの物書きだな、と感心してしまうことがたくさんあるのだ。
まず、言葉をたくさん知っている。
小説家なら当たり前なのかもしれないが、彼女のボキャブラリーは本当にすごい。
そしてこれも当たり前かもしれないが、日本語の使い方について常識を持っている人。
先日そのコラムに書いてあった内容は、お父さん、お母さんという言葉を、お父さんお母さん本人に向けて使うのは良いが、本人以外の人に向けて使うのはおかしいだろ、という内容だった。
第三者に向けては、うちの父が、うちの母がという言葉を使うのが当たり前だ。
でも最近ではその常識が崩れ始めている。お父さんだけでもおかしいのにパパという言葉を使う大人も稀にいる。家の中でどんな呼び方をしているのかは自由だが、それを他人の前でも使ってしまう愚かさ。
仲の良さのアピールなのか。
常識って、だれが決めたものでもないし、法律になっていて守らなくてはいけないものでもない。
だから価値観が危うい。

山田さんのように、若い層にも人気のある人がこういうことを投げかけてくれると若者にも響くのではないだろうか。
しかもこのコラムは20代前半の女子が読む雑誌だ。そこにまず拍手だ。